ここ数回の打ち合せで、建て主の方とプランの可能性を探ってきた『西荻窪の家』は、やっと要望を昇華した案が出来てきました。
当初は、光をより多く取り入れる事を重視して、LDKを東西に長く配置。スキップフロアの構成とした案や、中庭を組み込んだ案を検討していました。ところが、建て主の方からLDKを南北に長く配置するアイデアがでてきて、実際に計画してみると、取り入れる光の量は少なくなるものの、季節や時間による光の入り方の変化が魅力的で、ご要望の生活スタイルや敷地条件との整合も良くて、少し遊びのある面白い案が出来てきました。そして『西荻窪の家』という名前も『風と光と暮らす家』という、この家の特徴を端的に表わした名前に変えることになりました。
南側外観 左の道路から2階が載ったアプローチを通り中央の玄関へ。玄関扉を開けると、上から光が降りてくる広々した階段ホールがあり、視線はその先(北側)まで抜けていきます。
天井の高さの違いを利用して高窓(ハイサイドライト)光を取込み、風を流すLDKの断面構成。正面には屋根のかかる半屋外的なデッキテラス。その先には個室。
>>関連ブログ2010.8.25 高窓(ハイサイドライト)からの採光
LDKのリビング側を見る。庇のかかる高窓から適度な量の光を取り入れます。ソファ前には、ご主人お気に入りのトルコの絨毯を敷く予定です。
LDKのダイニングキッチン側を見る。LDKの中のリビング・ダイニング・キッチンの配置は別途検討しています。中央にキッチン配置し、リビングとダイニングを分けて南北に設ける案が、ご家族の生活スタイルには一番合いそうです。
建物中央南側のデッキテラスから、階段上部の吹抜けを通して、北側のバスコートまで見通せます。階段の周りは1、2階ともに回遊できる行き止まりのない動線です。動く度に見える風景が変化していき、思いもかけない方向に視線が抜けていく、楽しい空間が生まれれば良いと思っています。
>>設計・工事経過 ブログカテゴリー 風と光と暮らす家(西荻窪の家)